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名古屋帯について知っておきたい基礎知識

名古屋帯というのは、慣れないと結ぶのが難しい袋帯を、着物に不慣れな方でも簡単に結ぶことができるように改良が施された帯のことです。

もっとも、簡単に結べるようになっているといっても必ずしも略式用の帯というわけではありません。

種類によってはフォーマルな場での装いに向いた帯地もありますし、中には金糸や銀糸を使った豪華なデザインが施されているようなものもあるので、きちんとした場面で着用するのであれば、そういったタイプを選ぶようにするとよいでしょう。

もっとも、背中部分が一重となる一重太鼓と呼ばれる帯結びに適した長さのものが多いため、基本的に名古屋帯は、カジュアルな普段使いに向いているものが多いという点を頭に入れておく必要があります。

そのため、常日頃から着慣れていないのであれば、オフィシャルな場で着用するのは避けた方がよいかもしれません。

なお、「重ならない」という意味合いから、一重太鼓の黒やグレーの色合いのものは通夜や葬式といった弔事の場で用いられることがあります。

従って、いくらデザインが気に入っているからといって、そういった色合いの帯をお祝いの場などに着ていくと、周りの人にTPOをわきまえていないと思われてしまいかねないので、気をつけるようにしなければなりません。

もし弔事以外の場で黒系の名古屋帯を着用するのであれば、行事を連想させないようにするために、一重太鼓以外の帯結びにするようにしましょう。